理学療法士の中曽根です。
妊娠すると、胎児が育つに従って、お母さんのお腹が大きくなってきますが、割と早めの時期からお腹が目立つ方、反対に臨月でもあまりお腹が目立たない方がいらっしゃると思います。
よく、お腹が前に出る人は男の子、そうでない人は女の子、と言われたりもしますが、本当のところはどうなんだろう?と思っていたところ、先日受講した山﨑愛美先生(理学療法士)の講習会でその違いを教えていただけました。
インナーユニットという言葉をご存知でしょうか?
「コア」や「インナーマッスル」という言葉で聞いたことがある方も多いかもしれません。
最近、「体幹」という言葉が一般的に使われるようになってきましたが、その「体幹」を安定させる機能のことです。
インナーユニットは腹横筋・横隔膜・多裂筋・骨盤底筋群から成り、これがバランスよく機能すると骨盤や腰椎を安定させることができます。
インナーユニットがしっかりと機能し、腹横筋の下部が収縮していると、子宮は縦に大きくなり、赤ちゃんも頭を下にして縦に収まることができますが、腹横筋の下部がしっかり働いていないと、子宮が伸びてしまい、赤ちゃんも横に近い状態になりやすくなってしまいます。
これが妊娠時にお腹が目立つ人と目立たない人の違いだそうです。
そして、はっきりとしたエビデンスはない前提でしたが、この外見的な違いが、出産時の安産・難産の差に関わってくる可能性があることも教えていただけました。
それは、出産の際、頭から出てくる赤ちゃんが、頭を下にして縦向きになっていた方がスムーズに生まれやすく、逆に横向きに近い状態だと難産になりやすい、という考え方です。
妊婦にとって体幹トレーニングは腰痛の予防や姿勢保持のために非常に重要ですが、このように安産にも効果が考えられますので、妊娠する可能性のある方は、早めにインナーユニットを賦活させるトレーニングを始めた方がよいかもしれませんね。
ご参考までに。
私の場合、クラシックバレエでインナーユニットが鍛えられていたからでしょうか、お腹もあまり目立たず、いたって安産でした(^^;)